うつ予防の重要性
介護予防事業におけるうつ予防の重要性について見ていきましょう。
そもそも高齢者は、様々なストレスを感じることが多いといえます。
身近な人の病気や死亡、身体の老化にともなう喪失感などに直面しやすいといってもいいでしょう。
このため、うつ状態になりやすいと考えられます。
自分自身の老化やライフイベントにともなう身体的、心理的、社会的体験は、閉じこもりなど社会からの孤立につながります。 その結果として、うつ状態が強まってくる可能性もあるといわれています。
うつ状態が強くなると、健康管理や日常生活に消極的になり、身体の健康状態にも影響してきます。
うつは単に精神面だけでなく、心身両面に影響を与える疾患です。
高齢者のうつ対策は生活習慣病予防、要支援や要介護高齢者を少なくするためにも大切なことになります。
うつは精神的疾患の一つです。
そして死亡の危険性がとても高い疾患の一つでもあります。
日本においては、自殺者数は3万人を超えています。
その三割以上が60歳以上の高齢者となっています。
諸外国の先進国と比較しても、日本における高齢者の自殺率は高い傾向にあります。
このように、高齢者のうつ予防は、今後ますます重要になってくると思われます。
新しい介護予防システムにおけるうつ対策
一次予防としてのうつ対策は健康増進と疾病の予防です。
基本的には、介護予防一般高齢者施策にて対応します。
一次予防のうつ対策は、保健師、看護師、介護支援専門員、社会福祉士、精神保健福祉士、民生委員、保健推進員等によって支援されます。
対策としては、うつに対する正しい知識の普及啓発を行い、高齢者の生きがいや孤立予防につながる活動、主体的な健康増進とうつ予防を実施し、
心の健康問題に関する相談、うつのスクリーニング及び受診体制を整備することがあげられます。
二次予防としてのうつ対策は、早期発見がポイントとなります。
病気の進行や障害への移行を予防する段階です。
基本的には、介護予防特定高齢者施策にて対応します。
そのためには、保健師、看護師、社会福祉士、精神保健福祉士等が地域包括支援センターをはじめ、
保健所、精神保健福祉センター等と連携しながら、うつの早期発見、個別相談や受診勧奨、治療介入等の適切な支援を行うことが大切です。
対策としては、基本チェックリスト等を用いて、うつのアセスメントを行い、うつの可能性が疑われた高齢者に、心の健康相談を勧めることがあげられます。
三次予防としてのうつ対策は、病気によって残った障害を最小限にし、その制約のもとで充実した生き方ができるように支援するものです。
介護予防特定高齢者施策や市町村等が実施する心の健康相談等にて対応します。
集団でのケアが可能な場合には、通所型介護予防事業やインフォーマルサービス事業を活用します。
ただし、うつにかかっている人、家族や自殺未遂をした人の家族等への支援等は、プライバシーに十分配慮した対応が求められます。
そのため健康相談、訪問指導を通じた個別ケアが大切になります。
対策としては、病病気によって残った障害を最小限にし、その制約のもとで充実した生き方ができるように支援することです。
